1. 解雇要件が厳しいこともあいまって、企業は新卒をジョブローテーションさせながら「自社内マルチ」に育てます。英語しか教えられない人材だと、英語のクラスの需要が減ったときに対応できなくなるから、先に人事異動で数学に移して育てておく。というふうに。

    要するに日本は企業内に転職市場が完備されているのです。しかもその転職にまつわるリスクヘッジコストは企業が負担してくれる。至れり尽くせりですね。企業内がこういうプロパー人材であふれてたら、よほどの専門職でない限り中途採用はしにくい。

    こういう人材育成観を持ってる企業は、解雇要件をゆるめたって人材の流動性は高まらない。解雇要件をゆるめても、社内転職市場で行き場がなくなったどうしようもない人たちが解雇されるだけで、そういう人たちは本当の転職市場に出たって行き場なんてあるはずがない。

    じゃあどうなるかっていうと、いまの派遣村と同じ話の流れで生活保護ってことになると解雇さえしなければ納税者だった人が途端に税金を使う人になってしまう。